思っていたよりも時間がかかってしまった。もっとすらすら読めると思っていたんだけど、じっくりと読みたいシーンが多かったので、その分時間がかかってしまいました。
特に最後の方にあったセリフ「慢性的な無力感は人を蝕み損ないます」は、なんだかここ数年の自分自身に当てはまるようで、トイレの中でも思い出してしまうくらいでした。
そうか、無力感に蝕まれていたのかもしれない。
人間というのは、手の届く範囲内で十分に暮らしていけて、その中にいる時間が長ければ長いほどに、手の届く範囲外に出ることを恐れ出す。
1mmぐらいならはみ出しても平気かもしれないのに、はみ出すことを恐れる生活を続けていたら、次第に手の届く範囲が狭くなってきてしまう。
手の届く範囲が狭まれば狭まるほどに、無力感が存在を増していく。
そこから抜け出すために必要なのは、1mmのはみ出しなのだと思う。
変化がないように見えても、限界を広げていこうとしているものにチャンスは訪れる。
そのチャンスは一見望んでいないもののように見えて、心の奥底では欲していたものであり、手放せるようなものではない。
だからこそ、チャンスを手にした人間は燃え上がり、自分自身を鎮火しようと他人に癒しを求めるのだろう。
消えはしない。だが、自分が燃やしつくされては元も子もない。
緩やかに燃やし続けてこそ、火は温かさを与えてくれるのである。
『1Q84』BOOK1の上巻は、わたしの心の中の炭に火をつけようとしているのかもしれない。
燃え尽きてしまったわけではなかった自分の中の火が、どこまで赤く輝きだすのかはわからない。
ただ、人の心の中の火は、物語によって燃えだすのだ。
その火を操ることができるのは、自分自身だけなのである。
読書をしている
『1Q84』BOOK1下巻。上巻を読み終わり、下巻に入ったところ。
『食通知つたかぶり』丸谷才一 二つ目まで。文章が格調高く感じる。
『超一流になるには才能か努力か?』アンダース・エリクソン 限界を超える練習あるのみ。
『1Q84』村上春樹 途中まで。物語を書きたくなってきた。
ラベル:村上春樹


