どらっくすのちゃんぷる〜日記。

日記?の更新は基本的に毎日22時から24時の間くらいにしています。

2017年01月03日

にくまん。

「本日の営業は終了いたしました」
スーパーはとっくに締まっており、営業終了を知らせる看板が立っていた。
こういうときはコンビニで買うしかない。ボクは来た道をさらに進んでコンビニを目指した。
ようやくコンビニの明かりが見えてきたと思いったが、妙に明るすぎる。
近づいてみると、コンビニに見えたのは宇宙船だった。
昨日まではコンビニだったはずなのに、疑問に思いながら近づいてみると自動ドアが開いた。
「いらっしゃいませー」
いつものように店員の元気な声が響いてきた。ただ、その店員がなんというか、全員タコのような生物になっていた。
ボクは自分の頭がおかしくなったのではないかと一瞬疑ったが、おかしくなっていたとしても、もうこれだけおかしくなってしまっていたら、かえっておかしくなったことにも気が付けないだろうということに思い当り考えるのをやめた。
店内を巡ってもめぼしいものがなかったのでおでんを買って帰ることにした。
だが、無情にもおでんは加温中になっていた。
「すいません、おでんまだですか?」
「あっ、まだ温めてるんですよ。」
待ってもよかったのだけど、さすがにこの奇妙な店に長居するのも気持ちが悪く、にくまんをひとつ頼んだ。
「ありがとうございましたー」
自動ドアを出て、後ろを振り返ってみても、まだコンビニは宇宙船のままで、店員たちは相変わらずタコだった。
きっと疲れているのだろうと思い、その日はかえってすぐに寝た。朝起きてから冷めたにくまんを食べながら昨日のことを思い出す。
幻覚だろうな。
そんなことを一日思いながら過ごし、帰りにコンビニによると、昨日とはまた少し形の違った宇宙船が止まっていた。昨日の宇宙船が円盤型だとしたら、今日のは葉巻型だった。
「いらっしゃいませー」
自動ドアが開くと、中に待っていたのは頭が大きく目玉も大きく、それでいて体は小さく、真っ白い。いわゆるグレイと言われるような宇宙人だった。
ボクの頭は本格的に狂ってしまったのだろう。
こんなに何度も宇宙船に乗りこむなんて、しかも宇宙船の中はコンビニなのだ。
何がなんだかわからぬままにくまんだけを買って帰った。
店を出て、何度振り返っても宇宙船はそこにあった。
それから何日もコンビニに通ってみたが、毎日宇宙船だった。もはや大体の形の宇宙船は見てしまったのではないだろうか。
もしかしたら、経営者が宇宙人なのかもしれない。
いっそ今日は尋ねてみたらどうだろうか。そう決心して、またコンビニに行った。
「いらっしゃいませー」
「あの、すいません」
「はい?」
「このコンビニのオーナーって宇宙人ですか?」
「は?いや、違うと思いますけど」
「君は何星から来たの?」
「え、地球っす」
「またまたー」
なにしろこいつはタコなのである。どこからどうみてもタコ型の宇宙人。しらばっくれるのもいい加減にしろ。
「なんかわからないですけど、警察呼びますよ?」
ボクは彼らを追及することを諦めた。宇宙警察を呼ばれるとこっちも都合が悪い。
「わかった、今日のところは退散するよ。あっ、にくまんひとつ」
「ありがとうございましたー」
自動ドアを出る直前、店員が別の店員になにやら話しかけた。
きっと宇宙人であることがばれたことを相談しているのだろうと思ったが、聞き耳を立ててみたら「にくまん野郎が頭おかしいこと言ってきた」という内容だった。
たしかににくまんしか買ってないけど、にくまん野郎ってあだ名はひどいだろう。



いったいどうしてこういう内容になったのか、皆目見当がつかない。
自然の流れに任せていたらこうなったのだけど、自然の流れでこうなってしまうのであれば、そもそも自然の流れ自体を疑う必要がありそうだ。
もしかしたら、宇宙人が脳に直接指令を送ってきたのかもしれない。
posted by どらっくす at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
最近の記事
プロフィール
名前:どらっくす
性別:男
一言:はじめましてどらっくすです。
ツイッターアカウントは@dora1112です。
基本は、ブログの更新をお伝えする用です。
つぶやくこともあります。
1372602106044.jpg

タグクラウド





PR
漫画・コミック全巻読むなら【全巻読破.COM】

歯の美白

ロリポプラン 詳細はこちら





人気ブログランキングへ

カテゴリ
ブログパーツ