埋めようともがいて、もがけばもがくほどに、穴は広がっていく。
穴の周りには、高く土が積み上がっている。
そうして私は私が見えなくなるのだ。
ようやく全てを乗り越えて、私自身を覗き込もうとしても、そこにはただなにもない。
私は私の空虚さに、ただただ絶望していくだけなのだ。
誰かに穴を覗き込まれれば、何もないことが知られてしまう。
だから、積み上がる土の上から、愛を叫んでいるのだ。
叫んだ愛は壁となり、束の間わたしの空虚さを隠してくれる。
私の愛はただの壁なのだ。
空虚な自分を覆い隠す壁。
私は愛を叫びながら、近づいて欲しくないという本音を隠している。
だが、真に恐ろしいのは、隠している本音に皆が気がついていることなのだ。
そして、私は本当は気がつかれていることにすら気がついているのだ。
気がついていながらに、目を背けている。気がつかれていないはずだと誤魔化していく。
だから、恐い。
あなたが私の空虚さを見抜いていることが怖い。
それ以上近づかないでくれ。
僕が君を傷つける前に。


