★★★★☆
目覚めるようだ いつも目覚めてばかり
時系列を単純にすれば、そう難しい物語でもない。
いや、本当にそうか?意外と複雑な気もする。
見ている途中でこういうことかな?と予想していた結果とは全く違った。
面白いのは面白いんだけど、若干腑に落ちない感じもある。
記憶のあやふやさを描くと共に、記録の危うさも描いている。
何が真実なのかを決めているものは何なのか?
自分自身というのは一つの答えでもある。
ただ、その自分自身は果たして信じられるのか?
明かされた真相は本当に真相だったのか?とも考えられる。
果たして彼は本当に記憶障害だったのか?と疑えば、話はまた全く違った味わいを生み出す。
複雑な構成をから導き出される答えそのものが、視聴者を煙に巻くブラフ。
そういう可能性だって残っている。
そう描かれているから、そうなんだと受け取ってしまって良いのか。
クリストファー・ノーラン監督の一筋縄ではいかないシナリオなのか。
あるいは、そこまでは考えていないのか。
テーマである記憶と記録を考えると、映像自体を信じて良いのかということになる。
映画の中で描かれている以上のことは考えても仕方がないのだけど。
記憶が本当じゃないことはよくあることだ。
同時に、記録が本当じゃないこともよくあることだろう。
物語を通して、情報の不確かさを考えさせられる。
私にとって本当のことは、果たして本当のことなのだろうか?
心の中に、少しの不安を残していく作品だ。
「メメント」をU-NEXTで視聴 https://video-share.unext.jp/video/title/SID0017136?utm_source=copy&utm_medium=social&utm_campaign=nonad-sns&rid=P0001925898
ラベル:星4 クリストファー・ノーラン
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