ちゃんぷる〜日記。

どうせ誰も読んでない。

2008年05月17日

みんなが小説を書き出せば楽しい 「冲方丁のライトノベルの書き方講座」

冲方丁のライトノベルの書き方講座 [宝島社文庫] (宝島社文庫 C う 1-1)冲方丁のライトノベルの書き方講座 [宝島社文庫] (宝島社文庫 C う 1-1)
冲方丁

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「マルドゥックスクランブル」などで有名な沖方丁のライトノベルの書き方講座。
といっても、気楽な文体で、自分はこんな感じで書いてますよ。というような事が書いてあるだけ。あんまり深く考えず、さーっと読んでこれぐらいなら書けそうかなと思ってもらうのが目的だと述べている。

ただ、これを読んだら書く気が起こるかというのはまた別問題。
人によっては難しそうだなと思ってしまう事もあるだろう。まぁそんな人がこんなタイトルの本を買うかどうかはわからないけども、プロットってもっと適当でいいのかと思ってたらかなりがっちり決めるんだな。
なんてとこにプロと素人の圧倒的な差を感じてしまう。

中身は技術論が書かれているわけではなく、沖方氏の著作のうち「マルドゥックスクランブル」「カオスレギオン」「蒼穹のファフナー」を取り上げ、それぞれどのようなプロットを構成したかというのを当時のメモを参考に再現し、さらにどう調整したかをまとめている。

特に「蒼穹のファフナー」のプロットは見事で、冗長と感じる部分をばっさりと切り、当初の三分の一以下にはなっているのではないかと思う。
僕自身は切る前の方が面白そうだとは思ったが、「蒼穹のファフナー」は様々なメディア展開を考えた作品だったそうなので、原作があまりにも長かったり、的が絞れていないと他の人が困ってしまうという側面もあり大幅に削除したようだ。
そういった、作成面での苦労した心情なども綴られているので、沖方氏のファンなら買って損はないし、小説を書きたいという人には参考になる本だと思う。
ちょっとしたコツのようなものも書いてあるので、その辺だけでも立ち読みして、価値がありそうなら買ってみればいいだろう。

気になる一言
「必要なのは千人の中堅作家と、一万人の新人と、百万人の同人作家です。」

業界が発展するために必要なものということで出た言葉です。
ゲームに例えるならPSPよりDSってとこですかね。
敷居が高くなればなるほど、規模は縮小してしまいます。
天才が一人でひっぱっても業界の裾野は広がらないということですね。
モンハン一本が売れたからといって、PSPはDSには追いつけないというわけです。
ゲームの話ばっかりだなゲーム

冲方丁のライトノベルの書き方講座 [宝島社文庫] (宝島社文庫 C う 1-1)
冲方丁のライトノベルの書き方講座 [宝島社文庫] (宝島社文庫 C う 1-1)冲方丁

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マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮 (ハヤカワ文庫JA)
マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮 (ハヤカワ文庫JA)冲方 丁

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starsSFXばりばりのアクション映画かアニメか・・・
stars【物語の既視感】
stars戦うということ、生きるということ
stars激情。
stars情景がまざまざと浮かんでくる描写が素敵

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posted by どらっくす at 06:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月05日

見事に騙された。 「葉桜の季節に君を想うということ」

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みごとに騙されてしまいました。
いやー、久々にこんなに騙されましたね。
彼女が45kgに痩せたよ!ってメールを送ってきた時と同じくらい騙されました。

あらすじ
自称「何でもやってやろう屋」元探偵の成瀬将虎は、後輩のキヨシに同じフィットネスジムに通う久高愛子のお見舞いに誘われる。
病気と言っていた愛子であったが、実はおじいさんの隆一郎が死んだためにジムに来なくなったという。
愛子は隆一郎の死に不審感を抱き、成瀬に死の真相を確かめてくれと依頼する。
健康グッズ販売会社蓬莱倶楽部、それだけのヒントを元に、成瀬は事件を解決できるのか!?


とまぁこんな感じでしょうか。
軽い感じの文体は心地よく読みやすいので、長さの割には早く読めるかなと思います。
うーん、それにしてもこの読後感は人によっては不快になる可能性もあるので何とも言えないですね。
事実、アマゾンのレビューも若干荒れ気味ですし。
でもこういうのが好きな人にはたまらないでしょう。
あまり、前情報を入れずに純粋に楽しんでいただけたらなと思います。

気になる一言
「嫌ということはないよ。ただの思い出さ。」

たまにあるハードボイルドっぽさがまた良いですね。

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ラベル:本 小説
posted by どらっくす at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月09日

「ダンテ・クラブ」



「ダヴィンチコード」ブームの中ひっそりと発売されていた本作、中身は濃すぎるほどに濃く人によっては読みづらさを感じるかもしれない。「ダヴィンチコード」は良い意味での軽さもあったのであれ程大ヒットしたとも言えるかもしれない。
最大の違いは、「ダヴィンチ〜」が現代ものであるのに対して、「ダンテ・クラブ」は歴史ものであるという事である。
詩人ロングフェローのいた時代を、「ダンテ・クラブ」はありありと描写してくれている。
1865年のボストンの空気を存分に味わえ満足できる反面、極上の推理小説とまでは達していないのが若干残念ではある。

しかし、これを機にダンテや、ロングフェローの詩を読んでみたいという気にさせられた。
ダンテの「神曲」を読んだことはないが、この本を読むと少なくとも「地獄篇」についてある程度知る事ができる。
もっともっと知りたいという知識欲を駆り立てられる本だった。


あとがきを読むと、この作者はダンテの研究者だそうだ。
ダンテを読んでみたいと思った時点で、この作者の手のひらの上で転がされていたと言えるのかもしれない。
ダンテを読んでみたいが、その一歩が踏み出せないという人の背中を、この本が押してくれる事になるのは間違いない。

ダンテ・クラブ 上巻 (1) (新潮文庫 ハ 51-1)ダンテ・クラブ 上巻 (1) (新潮文庫 ハ 51-1)
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posted by どらっくす at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月02日

優しい煉獄


http://www.tokuma.jp/bunko/dual-bunko/512a3057304471497344
『優しい煉獄』を読んだ。
企業が構築した仮想世界の中に、仮想人格たちの暮らす町が存在する。企業がやっているため、現実世界での金がなくなれば即消されてしまう。現実世界で生きていれば問題もないが、彼らのほとんどは現実世界ではすでに死んでいる。仮想世界とは言え稼がなければ死んでしまう。主人公はそんな世界で私立探偵をやっている。

設定としては奇抜でないながらも、『星界の紋章』などのように世界観がしっかりしているので、読んでいる内にこの世界に居心地の良さを感じた。
内容はハードボイルド探偵小説でありながらも、ところどころにSFの設定が表れ、それが全体の印象を柔らかくしている。

この本を読んでいると、高校の頃にチャンドラーの『長いお別れ』を読んだ事を思い出す。
『長いお別れ』は、高校生の僕には文字通り「固ゆで卵」のように飲み込みづらかったが、『優しい煉獄』はハードボイルドの雰囲気を残しつつも、あくまで読みやすく中高生のハードボイルド入門にはちょうど良さそうだ。

最近『ロング・グッドバイ』として、村上春樹訳の版が出たが、そこに挫折した人は、これぐらい軽い所からハードボイルドの魅力に触れてみるのも良いだろう。
またその逆に、ハードボイルドからSFへの架け橋にもなりうるのが、この作品の強みである。


posted by どらっくす at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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